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@soratsuru
このサイトについて 印刷

冬になると日本に飛来する渡り鳥であるツルは、その優美な姿で多くの人々を魅了してきました。このプロジェクトは、ツルに親しみを感じ、古くからの隣人として共に暮らす気持ちを、多くの人に持ってもらいたいという目的で開始しました。 本サイトでは、研究者がツルに装着したGPS発信機のデータも公開しており、地図上でツルの移動ルートや現在地がわかるため、「今日はどのあたりにいるのかな?」とまるで一緒に旅をしているような感覚を味わえます。大陸の繁殖地から日本までの長い渡りの道のりや、休憩のために立ち寄る場所を知ることで、自然のスケールの大きさを実感できるでしょう。 ユーザー自身が目撃情報を投稿することも可能で、観察の体験をみんなと共有する楽しさも魅力のひとつです。ユーザーの投稿を通じて、誰でも気軽に「ツルがどこで暮らしているか」「何をしているか」といった情報に触れ、ツルを身近に感じることができます。 科学的なGPS追跡データとユーザー投稿が融合したこのサイトは、誰もが参加できる「ツルとの共生コミュニティ」です。自然や野鳥にあまり詳しくない方でも直感的に楽しめるつくりにしています。家族でのお出かけや、ちょっとした休日の散策前に気軽にのぞいてみるのもおすすめです。ツルとの出会いを共有し、未来へとつないでいくためのプロジェクトにぜひ参加してください。

ツルの発信機情報 印刷する
GPS地図
ツルに小型のGPS発信機を装着し、移動の様子を追跡しています。取得された位置情報は地図上に反映され、ツルたちがどの地域を移動しているのか、今どこに滞在しているのかを確認できます。渡りのルートをリアルタイムで可視化することで、普段は見ることのできないツルの壮大な旅路を体験できます。あなたが暮らす地域にツルが近づいてきたら、空を見上げてみてください。
みんなの目撃情報 印刷する
全国から寄せられたツルの目撃情報を投稿として一覧表示しています。どの地域でいつ見られたか、どんな様子だったかを簡単に確認でき、ツルとの出会いがより身近になります。
掲示板を見る家族
河川敷からマナヅルの群れが夕方に飛び立ち、夕日の中を編隊で飛翔する様子が観察された。赤く染まる空を背景に羽ばたく姿は美しく、観察者に強い印象を与えた。移動は滑らかで、高度を保ちながら次の休息地に向かっていた。
  • ナベヅルの羽数:1
  • マナヅルの羽数:7
  • 目撃場所の環境:河川敷
  • 目撃時の行動:飛翔
  • 県:熊本県
  • 市町村:水俣市
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水田の中央部で大規模な群れが羽を休めていた。多くの個体が地面に伏せるようにしており、時折首を上げて周囲を確認する程度で落ち着いていた。風が弱く日差しも穏やかで、観察条件は非常に良好で長時間の行動記録が可能だった。
  • ナベヅルの羽数:9
  • マナヅルの羽数:1
  • 目撃場所の環境:水田
  • 目撃時の行動:休息
  • 県:鹿児島県
  • 市町村:出水市
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湿地で小規模な混群が採餌を行っていた。嘴を水中に差し込んで小さな生物を探す様子が繰り返し観察された。群れの動きはゆっくりで、時折羽ばたいて位置を調整しながら行動していた。観察中は人や他の動物の影響は見られなかった。
  • ナベヅルの羽数:3
  • マナヅルの羽数:2
  • 目撃場所の環境:湿地
  • 目撃時の行動:採餌
  • 県:鹿児島県
  • 市町村:阿久根市
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マナヅルの群れが草地から飛び立ち、上空で旋回しながら編隊を形成していた。飛翔は滑らかで、個体同士の間隔を均一に保ちながら高度を維持していた。しばらくの間上空を旋回した後、別の地域へ移動していくのが確認された。
  • ナベヅルの羽数:0
  • マナヅルの羽数:5
  • 目撃場所の環境:草地
  • 目撃時の行動:飛翔
  • 県:熊本県
  • 市町村:水俣市
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水田でナベヅルが広く散らばりながら餌をついばんでいた。穀物の落ち穂や小さな昆虫を探しているようで、嘴を地面に差し込みながら移動していた。周囲の環境は静かで、人や車の通行も少なく、長時間にわたり観察が可能であった。
  • ナベヅルの羽数:7
  • マナヅルの羽数:0
  • 目撃場所の環境:水田
  • 目撃時の行動:採餌
  • 県:鹿児島県
  • 市町村:出水市
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畑地の端でナベヅルとマナヅルが混群を作って休息していた。周囲の畑は収穫後で食物残渣が残っており、採餌行動の合間に休む様子が見られた。群れ全体が落ち着いており、時折首を上げて警戒する程度で、観察は比較的容易だった。
  • ナベヅルの羽数:4
  • マナヅルの羽数:3
  • 目撃場所の環境:畑地
  • 目撃時の行動:休息
  • 県:熊本県
  • 市町村:水俣市
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湿地に広がる浅い水辺でマナヅルが餌を探していた。足を水中に沈めながらゆっくりと移動し、嘴で水草や小さな生物を捕食している様子が見られた。行動は規則的で、個体間の間隔も一定に保たれており、群れの秩序が感じられた。
  • ナベヅルの羽数:0
  • マナヅルの羽数:6
  • 目撃場所の環境:湿地
  • 目撃時の行動:採餌
  • 県:鹿児島県
  • 市町村:出水市
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群れ全体が一斉に飛び立ち、編隊を組んで上昇していく様子が確認された。特に先頭の個体は風を利用して高度を上げ、後方の個体はそれに続く形で効率的に飛行していた。しばらく旋回した後、別の餌場に向かうように移動していった。
  • ナベヅルの羽数:8
  • マナヅルの羽数:0
  • 目撃場所の環境:河川敷
  • 目撃時の行動:飛翔
  • 県:鹿児島県
  • 市町村:阿久根市
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マナヅルが草地に集まり、羽を畳んで休息していた。周囲には少数のナベヅルも混在していたが、種間の小競り合いは見られなかった。風が弱く、環境条件は穏やかで、観察者が近づいても逃げる様子はなく長時間同じ場所に滞在していた。
  • ナベヅルの羽数:2
  • マナヅルの羽数:4
  • 目撃場所の環境:草地
  • 目撃時の行動:休息
  • 県:熊本県
  • 市町村:水俣市
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この観察記録ではナベヅルの群れが広い水田で一斉に採餌している様子を確認した。周囲にはマナヅルも混ざっており、互いに距離を保ちながら行動していたのが印象的だった。比較的落ち着いた雰囲気で人の存在にも慣れているように見えた。
  • ナベヅルの羽数:5
  • マナヅルの羽数:1
  • 目撃場所の環境:水田
  • 目撃時の行動:採餌
  • 県:鹿児島県
  • 市町村:出水市
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投稿一覧 投稿サイトへ
ツルってどんな鳥? 印刷する
ツルは世界に15種類います。そのうち日本で見られるツルは7種類います。本プロジェクトが主に対象にしているのは、毎年冬になると西日本を中心に全国へ飛来するナベヅル、マナヅルです。
マナヅル
マナヅル

マナヅルは体長130cmの中型のツルです。体は青みがかった灰色で、目の周りが赤いのが特徴です。本当のツルという意味の「真鶴」が名前の由来のようです。シベリアの森林に囲まれた湿地帯で繁殖し、日本には11月頃から2月頃までの期間、越冬のために飛来します。世界の生息数は6000~7000羽程度と推定され、4割程度が鹿児島県の出水平野で越冬します。保全状況の評価は、IUCNのレッドリストで「危急(VU)」。

ナベヅル
ナベヅル

ナベヅルは体長100cmの小型のツルです。体は灰黒色で、首の半分から上は白色、頭に赤い模様があります。その体の色から、鍋底についたススのように黒いツルという意味の「鍋鶴」と名付けられました。アジア北部で繁殖し、日本には10月頃から3月頃までの期間、越冬のために飛来します。世界の生息数は1万4500~1万6000羽程度と推定され、その8割以上が鹿児島県の出水平野で越冬します。保全状況の評価は、IUCNのレッドリストで「危急(VU)」。

ツルと暮らす未来へ 印刷する
ツルの現状
ツルが生活できる干潟や湿田などの環境が開発によって失われたことで、ツルの越冬地は数少なくなっています。現在、世界のナベヅルの8割、マナヅルの4割が鹿児島県の出水平野に集中しています。国の特別天然記念物やラムサール条約湿地に指定され、出水市のシンボルになっていますが、越冬ツルの一極集中は感染症による大量死や農業被害などの問題も抱えています。ツルの本来の越冬環境を再生することが望まれています。
ツルの現状

鹿児島県出水市の干拓地の様子

ツルのねぐら
ツルは足が付く程度の浅い水辺の中に立ってねぐら(眠る場所)をとります。夜行性の獣が近づいたときにすぐに気づき、逃げられるようにするためです。国や日本生態系協会は、九州や四国の地域の方々と連携して、失われた干潟や湿田の代わりになるような水辺のねぐらを整備する取組を行っています。
ツルの代替ねぐらを整備する試み

ツルの代替ねぐらを整備する試み

ツルの食べもの
ツルは雑食性で、季節や環境に応じて様々なものを食べます。現代の日本で主要な食べものになっていると考えられているのは、稲刈りが終わった後の田んぼに残された落ち穂や二番穂です。田んぼは、稲刈りが終わった後も自然の生きものの命を支えるはたらきを持っていると言えます。
田んぼで採食するツル

田んぼで採食するツル

地域社会との共存
ツルは、あなたにとってどのような存在ですか。このサイトで初めて知った人も、ツルが大好きな人も、ツルが飛来して困っている人もいるかもしれません。でも、ツルははるか昔から冬の風物詩として日本人とともに暮らしてきました。今、地域がやさしく受け入れなければ、ツルが暮らせる環境はほとんどありません。どうすればツルと共存していけるか、あなたも一緒に考えてみませんか。
ツルとの共生を学ぶ学校の授業(長崎県五島市)

ツルとの共生を学ぶ学校の授業(長崎県五島市)

日本生態系協会
とくしまコウノトリ基金
四万十つるの里づくりの会
日本野鳥の会愛媛
日本野鳥の会佐賀県支部
日本野鳥の会 長崎県支部
日本ツル・コウノトリネットワーク
動物たちの病院
鶴荘学園
久賀小中学校
クレインパークいずみ